N2 Nuno Bettencourt Signature 再生! その2です。
手に入れてからここまでの作業は、全体チェック、ネックの反りの調整、オクターブ調整などです。その1はこちら
ここからはブリッジをFloyd Roseに載せ替える作業です。
- オリジナルのスタッドは径8mmで華奢な事
- 径年変化で前に倒れている
- オクターブ調整可能範囲のぎりぎりのところにスタッドがついている。(ここはちょっと確証はないです。)
上記のような理由から、ブリッジだけ交換するのではなく、Floyd Rose用のスタッド+アンカーから交換します。作業がしやすいようにピックアップを外します。
ボディ加工が雑さは前述の通りですが、ピックアップキャビティももれなく雑です。ネックポケットからリアのキャビティに配線用の穴が、あいてるんですが配線されていません。切削面も削りっぱなし、バリそのままになってるし….
<ここから画像がありません。デジカメで撮ったんですがデータが消えたようです。>
- 古いアンカー穴を丸棒材で埋めます。
- 新しい穴の位置決めをします。現在よりも数ミリ後方に移動させます。
- ボール盤で穴あけします。ドリルは直径9.5mmので使いました。
- アンカーを埋め込みます。
以上でアンカーまで終了。これでブリッジが取り付けれました。
自分の場合、通常22フレットから169mmのところにブリッジの前面がくるに穴あけしています。(実際穴の中心は173mmのところ)
(Warning!)ブリッジの位置はナットからサドルまでの弦の長さで決まります。
169mmという数値は、所有するフロイドローズ搭載のギター複数本を採寸して、自分でも実際にブリッジ取り付けた経験値から出た数値です。頭の中にある図面みたいなものに従ってます。22フレットを始点とした数値ですが、フレット頂点はフラットですから、そもそも始点としてアバウトですからね。①ブリッジがFloyd Roseであること ②スタッドとアンカーで取り付けること ③弦高を低くセッティングする 169mmはこれらを前提にした数値です。ブリッジのデザインが違うもの、Floyd Roseでも旧式のネジを使う場合など、条件が変われば数値も変わりますので….
上記の前提の上で、169mmにしておけば、最終調整時にサドルの可動範囲内でオクターブ「調整できます。」というか「できています。今のところ・・・)
本格的に製作に取り組まれている方は、ブリッジの位置出しには弦に見立てたタコ糸とブリッジの実寸平面図を使ったりしてブリッジ位置出ししています。CADやIllustratorで実寸図が作れればいいんですけど… とここまで書いていて「別に自分で図面かかなくてもWebで探せば良いじゃん。」って事に気がつきました。で、実際に探してみたら図面があったので、後は実寸大に印刷ができれば、タコ糸つかって本格的なブリッジ位置出しができる!
ブログやってて良かったです。(笑) 文章に書き出して頭を整理すると↑みたいな気づきがありますからね。
話がそれましたが、従来のやり方で位置出しをし、アンカー穴の位置を後方にずらしたところ、予想通りというか、予定通り新しい穴はトレモロキャビティに貫通しました。
Floyd Roseを取り付け、弦を張りなおし、ブリッジの高さの調整をして交換作業は終了。この後オクターブチューニングを実施。
画像では1&2弦のサドルがベースプレートから飛び出して見えますが、実際にはベースプレートの端とピッタリ合いました。サドルはブリッジより前に飛び出しても、後ろ過ぎても見栄えが良くないですから上手くいって満足。
ただし、アンカーがあの状態では、アームをガンガンやってるとボディが割れてきそうなんで、近々補修します。